ドナルド・キーンの見た日本人像

あいまい(余情)
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よく働く

会社をダメにする11の行動様式

CIAのスパイマニュアルに学ぶ「会社をダメにする11の行動様式」

第二次世界大戦時のCIAの秘密資料。敵国内のスパイが、組織の生産性を落とすために、会社をダメにするにはどうすればよいかというガイド。

1.「注意深さ」を促す。

スピーディーに物事を進めると先々問題が発生するので賢明な判断をすべき、と「道理をわきまえた人」の振りをする。

2.可能な限り案件は委員会で検討。

委員会はなるべく大きくすることとする。最低でも5人以上。

3.何事も指揮命令系統を厳格に守る。

意思決定を早めるための「抜け道」を決して許さない。

4.会社内での組織的位置付けにこだわる。

これからしようとすることが、本当にその組織の権限内なのか、より上層部の決断を仰がなくてよいのか、といった疑問点を常に指摘する。

5.前回の会議で決まったことを蒸し返して再討議を促す。

6.文書は細かな言葉尻にこだわる。

7.重要でないものの完璧な仕上がりにこだわる。

8.重要な業務があっても会議を実施する。

9.なるべくペーパーワークを増やす。

10.業務の承認手続きをなるべく複雑にする。

一人で承認できる事項でも3人の承認を必須にする。

11.全ての規則を厳格に適用する。

世界経済揺らす中国 軟着陸できるか

市場との対話未成熟
独アリアンツ首席経済顧問 モハメド・エラリアン氏

中国の習近平指導部は「新常態」の旗印で安定成長への軟着陸を狙う。一方で中国景気の急減速を案じる声は多い。2008年の金融危機後の世界経済の新たな常識を「ニューノーマル」と表現したモハメド・エラリアン氏(現在は独アリアンツ首席経済顧問)と、仏ソシエテ・ジェネラルの中国担当エコノミスト、姚煒氏に中国発のリスクなどを聞いた。

――中国経済の変調をきっかけに、世界経済の行方が不透明になりました。

「リーマン危機後に打ち出したニューノーマルの考え方は、『低成長下での均衡』だった。米国をはじめとする先進国の経済は、危機の後遺症で大きくふらついてきた。それでも中国をはじめとする新興国の成長が埋め合わせて世界は安定を維持してきた」

「そんな均衡が脅かされたのが今年これまで起きたことの意味だ。新興国の経済変調が引き金だった。中国、ブラジル、インドネシア、トルコ……。インドを除き、多くの新興国の景気にブレーキがかかった」

――この夏の世界的な市場波乱は、どんなメッセージをもたらしたのでしょうか。

「第1に、世界経済は何事も中国次第になった。今や米国の株式市場を観察するために、中国を理解しなければならない。つい数年前までは、おかしな発想だった」

「第2に、中国のバブルがしぼみ始めた。中国政府は国民に株式の保有を促した。多くの人々が市場に参加すれば経済の市場化が進むと考えたからだ。リーマン危機の前まで米政府が、国民に家を持ってもらおうと政策で促したのと似た構図だ。その結果、やはり米国の住宅と同様にバブルが膨らみ、はじけた」

「第3に、中国の中央銀行に対する投資家の信頼が揺らいだ。何かが起きたとき、中銀が事態を制御できるかどうか不安になった。市場の混乱が経済の混乱につながり、ソフトランディングが難しくなったのではないかと。この意見はさすがに悲観的すぎると私は思う。それでもリーマン危機後、各国の中銀が流動性を供給して市場の信用を保ったのとは対照的だ」

――日本が株や不動産のバブル崩壊で苦しんだ「日本化」を懸念する人もいます。

「日本は金融的にも社会的にも富を蓄えていたので持ちこたえられた。だが中国はそうではない。日本と同じ構図が長期間続けば、社会的な不安が高まるだろう」

「中国の場合、経済成長のスピードが一線を下回ると実際には成長できなくなると見ている。飛行機が『失速速度』を下回れば墜落するのと同じだ。中国の失速速度を6%という人も多い。楽観的にみても2~3%だと厳しい」

――中国が「新常態」と呼ぶ投資主導から消費主導の経済への移行は円滑に進むでしょうか。

「中国の人々は、自国の経済システムが自分や子供を守ってくれるのか、不安に思っている。結局自分で自分の資産を守るしか無く、財布を開きにくい。これが新常態への最も厳しい試練だと思う」

「中国政府は人々が安心して消費できるよう、家計に対する経済的、金融的な保障のしくみを構築しなければと考えている。政府が株式相場の暴落を深刻に受け止めたのも、『やはり資産は守られない』と家計が受け止めることを恐れたからに違いない」

――市場との対話には課題を残しました。

「中国政府にとって懸案事項は多い。だが『市場』はトップ3に入っていないと思う。市場経済への移行には上手な市場との対話が欠かせない。そのことを他国の例などから学ぶ機会はあったはずだが、生かされていない。市場が不安定になった一因だ」

「ただ中国は『中所得国のワナ』という難易度の高い技に取り組んでいることは忘れるべきではない。中所得国から先進国への移行を果たしたのはシンガポールなど数えるほどしかない。ましてや中国は巨大な国で、移行に伴ってつじつまの合わない様々な問題が吹き出している。市場との対話にも苦労するだろう」

――中国の変調で世界の均衡は崩れるのでしょうか。

「がたがた道を経て、2年以内にニューノーマルは終わると思う。世界の成長率はさらに落ち、それに伴い所得格差、家計の経済的な不安、市場の波乱などの問題も出てきた。一方で良い兆しもある。(米配車アプリの)ウーバーに見られるようにイノベーションは健在で、企業の保有資金も豊富だ」

「世界はいずれ『T字路』に突き当たる。経済が回復するか、金融秩序の動揺を伴ってさらなる低成長に陥るか。今のところ可能性は五分五分だが、政策次第で良い方向に変わる。企業がお金を成長に投じたくなるように、需要を刺激する各国の包括的な政策が不可欠だ」

(聞き手は編集委員 梶原誠)

MohamedEl-Erian米運用会社ピムコのトップを退き現職。
オバマ政権でグローバル開発委員会も率いる。57歳。