川村隆(29)学ぶ理由

寅さんのセリフに共感
孫娘と話すため英会話勉強

履歴書も残すところあと2回になった。これまで仕事の話題を中心に堅い話ばかりだったので、あとは趣味や孫娘のことなど日々の雑感について書いてみたい。

私の趣味あるいは下手の横好きとしているのは、スキー、読書、小唄などであるが、加えて山田洋次監督、渥美清さん主演の「男はつらいよ」シリーズの大ファンである。1983年夏に公開されたヒロインが都はるみさんの第31作「旅と女と寅次郎」を自宅近くの吉祥寺の映画館でたまたま見たのがきっかけで、以来、毎年盆と暮れに同じ映画館に通い、最終作の95年の第48作「寅次郎紅の花」まで欠かさず見てきた。それ以前の作品もDVDで全部見た。

主人公の寅次郎と倍賞千恵子さん演ずる妹のさくらや団子屋のおじ夫婦の小気味よい掛け合いや悲喜こもごもの情感のやりとりが何とも言えず好きだ。セリフで気に入っているのは、第40作「寅次郎サラダ記念日」に出てくる寅さんと吉岡秀隆さん演じる甥の満男との会話だ。公式サイトを見ると、人生に悩む満男の「何のために勉強するのかな」という質問に、寅さんはおおよそこんなふうに答える。

「生きてりゃいろんな事にぶつかる。そんな時オレみてえに勉強してない奴は、サイコロの出た目で決めるよりしょうがないが、勉強した奴は自分の頭で、筋道を立てて考える事が出来るんだ」と。寅さんは風の吹くまま気の向くまま日本全国をふらつくフーテンだが、自分の意志で人生の方向付けができる人間の大切さや立派さをちゃんと分かっている。こんなところに作品の深みがあると思う。

ただ、太地喜和子さん扮する粋な芸者が登場する第17作の「寅次郎夕焼け小焼け」では私の好きな小唄のシーンがあるかと期待したが、そうした場面はなく、少し残念だ。寅さんのあの気風だと小唄も三味線も上手にこなせそうに思えるからである。

話は変わるが、「学び」の大切さについても触れておこう。私の3人目の孫は女の子で、ニューヨーク在住の米国籍。私の次男が父親で、母親は韓国系米国人。この子は英語しかしゃべれない。幼い頃はヤッキーとヤミーとかの幼児語を覚えれば会話も円滑だったが、今では10歳になり、厚さ5センチの「ハリー・ポッター」を読破するほどに成長した。発音も遠慮のない巻き舌と早口で、祖父母の私たちはろくろく会話もできない。私は30歳ごろに英検1級を取り、TOEICも870点まで進んだが、まだ足りない。

今もスマートフォンに英語のラジオニュースを録音し、通勤の車中でそれを聞いてリスニングの練習をしている。孫娘と仲良くしたい一心である。私の父親が北海道大学の英語の教授だったことは前に書いた。父親でも他の人でもいいが若い頃にちゃんとプロの先生について基礎をたたき込んでもらっていれば、歳をとってこれほど苦労することもなかったと思う。

これは語学に限った話ではなく、パソコン操作でもゴルフやスキーのようなスポーツでも同じだろう。私はこれらを全部自分流でやりこなしてきたので基礎が覚束なく、努力のわりに上達が遅い。老婆心ながら、今の若い人にはしっかり基礎を固めて、世界に羽ばたいてほしいと思う。

(日立製作所相談役)

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Bubbles of river disappear rapidly.

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