ツイッターと世論に「ずれ」 米調査機関が指摘

政治ニュースなどを伝えるメディアが、街頭インタビューの代わりにインターネットの短文投稿サイト「ツイッター」の書き込みを引用するケースが目立っている。しかしツイッター上の意見は一般世論と必ずしも一致しないことが、米調査機関ピュー・リサーチ・センターの研究で分かった。

ツイッターは世論と比べてリベラル寄りのときもあれば、保守寄りのときもある。全体として否定的な意見が多いのも特徴だ。

ピュー・リサーチ・センターでは過去1年間にわたり、米大統領選の結果や選挙前の討論会、オバマ大統領の就任演説などに関する世論調査の数字とツイートの傾向を比較した。

オバマ大統領の再選については、世論調査で52%が歓迎、45%が不満と答えた。一方、ツイッターへの書き込みは歓迎する意見が77%を占め、不満とする意見は23%にとどまった。また、オバマ大統領が劣勢とされた第1回討論会の評価でも、大統領に軍配を上げる声は世論調査でわずか20%だったのに対し、ツイッターでは59%に上った。

こうした傾向は、ツイッター利用者の構成を考えれば説明がつきそうだ。一般市民全体に比べると若い年代が多く、民主党支持者が多い。2012年の統計では、ツイッターにニュースを投稿する成人利用者の半数が30歳未満で、57%が民主党員または同党支持者だった。成人全体の中で30歳未満が占める割合は23%、民主党員または同党支持者は46%にすぎない。

ただ、ツイッターが常にオバマ大統領や民主党の味方をするとは限らない。2期目の就任演説を「良かった」と評価する声は、世論調査で48%を占めたが、同様のツイートはわずか13%だった。また、ケリー国務長官の指名に対する意見は世論調査で賛成39%、反対36%、中立が26%と割れたのに対し、ツイートは賛成6%、反対32%、中立62%という分布になった。

これらは、ツイッター上の発言の特徴から説明がつく。世論調査と違って、利用者はそもそも自分が重要だと感じる話題についてしか発言しない。全体として好意的に受け止められている出来事でも、大多数の人が言及せず、強い不満を持つ少数派ばかりが発言すれば、数字は逆転する。例えば、オバマ大統領再選についてのツイートは1400万件近くあったが、ケリー長官任命を取り上げたツイートはわずか7万件だった。

ツイッターの世界では、他人の批判や悪口が何より盛り上がるということも忘れてはいけない。大統領選前のオバマ、ロムニー両候補へのコメントは、どちらも否定的な内容が圧倒的に多かった。オバマ大統領への否定的意見は40~50%、好意的な意見は10~30%の間で推移した。ロムニー氏については否定的意見が50~60%で、好意的な意見が20%を超えたのは本選直前の数日間だけだった。

ピュー・リサーチ・センターが12年に実施した調査によると、米国内の成人でツイッターを使っている人は13%、時々または日常的にニュースや見出しを投稿する人はわずか3%。デジタルの世界で圧倒的な存在感を示すツイッターも、他のメディアほど多くの人々に届いている存在ではないようだ。

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